テレビュートップ



撮 影 入 門



1) 直焦点撮影


直焦点撮影

・カメラからレンズを外す

・望遠鏡を望遠レンズのように使う

・画角 =(像直径 ÷ 望遠鏡の焦点距離)x 57.3°


ドブソニアン/ニュートニアンの場合、パラコアでコマを補正する。望遠鏡の焦点距離は15%長くなる。最適なバックフォーカス(Tリング面から焦点面の距離)は56mm
* すべての薄肉密着系の対物光学系を持った望遠鏡は「光路長一定」の法則により、その焦点距離に見合った像面湾曲が発生する。


2) レデューサーを用いて焦点距離を縮める


 レデューサーを用いて焦点距離を縮める

・カメラからレンズを外す

・焦点距離を縮める
 (テレビューの0.8x レデューサーなどを使用)

・倍率が低くなるためF値も小さくなる

例)焦点距離600mmのTV-85鏡筒に、0.8xレデューサーを用いた場合、F5.6、焦点距離480mmとなる

テレビューのレデューサーはバックフォーカス(Tリング面から焦点面の距離)56mmに最適化されている


3) バロー/パワーメイトを用いて焦点距離を伸ばす


バロー/パワーメイトを用いて焦点距離を伸ばす

・カメラからレンズを外す

・焦点距離が伸びる
 (テレビューのパワーメイト2x、2.5x、4x、5x
などを使用)

・バローまたはパワーメイトにより、F値は大きくなる

例)焦点距離600mmのTV-85鏡筒に、4xパワーメイトを用いた場合、F28、焦点距離2400mmとなる

テレビューパワーメイトの倍率と距離の関係はこのグラフを参照

テレビューバローの倍率と距離の関係はこのグラフを参照


4) アイピース拡大で焦点距離を伸ばす


バロー/パワーメイトを用いて焦点距離を伸ばす焦点距離600mmの鏡筒TV-85に、プルーセル11mmを入れたテレビューのアイピース プロジェクション アダプターを使用した場合、プルーセル11mmが望遠鏡の焦点面から12mm離れ、フィルムまたはCCD面からの距離が150mmの場合、リレー比は150/12 = 12.5。
600mm x 12.5で、焦点距離が7,500mmになる

・カメラレからンズを外す

・アイピースがリレーレンズの働きをし、
 焦点距離が伸びる

・投影倍率によりF値が伸びる

・焦点距離の倍率がリレー比で決まる

 (左図参照)。

     リレー比 = A ÷ B

・焦点距離 = 望遠鏡の焦点距離 x(A ÷ B)
 このAおよびBは、次の公式で求める:
  1/F = 1/A + 1/B
( F = アイピースの焦点距離)



5) アフォーカルイメージング(デジスコーピング)


バロー/パワーメイトを用いて焦点距離を伸ばす







・カメラにレンズは装着したままにする

・カメラレンズの焦点距離は
 望遠鏡の倍率により伸びる

 望遠鏡の倍率 =
対物の焦点距離 ÷ アイピースの焦点距離

例)焦点距離600mmの鏡筒TV-85に、10mmのアイピースを装着すると、600/10で60x。カメラに50mmのレンズを使用している場合、上の公式を当てはめ、有効焦点距離3,000mmとなる

 一方、カメラレンズとアイピースの組合せを一つのリレー系として考えて、有効焦点距離を求める方法もある。上の例の場合、50mmのカメラレンズと10mmのアイピースを使用し、リレー比を5xとし、5 掛ける 望遠鏡の焦点距離600mmで、有効焦点距離が3,000mmとなる

・カメラレンズのネジ(左端)またはフィルターネジ(左端近辺)に、テレビューのデジタルアダプターリング(28mm、37mm、49mm)を装着し、そのまま、またはステップリングを介して、望遠鏡接眼部に装着したアイピースに取り付ける


● 撮影方法の選択


一般的に、画角を最も広くとるには、1)直焦点撮影を試してみる。2)レデューサーを使っても画角を広くとれるが、CCDチップが大きい場合、ケラレを招くことになるので注意する。通常は、「フラットフィールド処理」することで補正する。(ここでいうフラットフィールド処理とは、ソフトウエアによるCCDイメージの均一化処理のことで、湾曲視野の補正に使うフィールドフラットナー効果のあるレデューサーとはまったく関係ない)。

月、太陽、惑星の撮影など画角の狭い対象なら、3)バロー/パワーメイトを用いた拡大撮影が効果的。(雑誌に掲載されている優秀な作例にはパワーメイトを用いたものが多い)。

5)デジスコーピングは、ケラレを防ぐためにアイレリーフの長いアイピース使用する場合、惑星撮影だけでなく、(スポッティングスコープを使った)ネーチャーフォトにもよく用いられる撮影法。アイレリーフが少なくとも17mm以上は必要で、この条件を満たすラジアン、パンオプティック、プルーセル、ナグラーなどのアイピースなら、広いパワーレンジが実現できる。アイピースデータを参照すれば、デジスコーピングに推奨するアイピースを特定できる。

テレビューのプルーセルによる4)アイピース拡大撮影も大きな拡大率をもたらすが、画質を問うなら3)パワーメイトによる拡大撮影が優れ、簡便さを優先されるなら5)デジスコーピングがお勧めである。


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