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ビノビュー レポート



ビノビュー ユーザーレポート

(ユーザーコメントはこちら)

2002年9月、米国天文誌Sky & Telescopeからの抜粋

双眼で覗くメリット

 人は天体を双眼で観るためになぜコストを惜しまないのか。まずは、両目をいっぱいに開いて望遠鏡を覗いたときの快適さがある。また、片目で覗くときよりも自然な感覚で星を楽しむことができるのは言うまでもない。

 さらに、3次元効果が期待できる。これは、双眼鏡のように光の入口(対物)が2つあるわけではないため、単一の対物から光を取り入れるビノビューには論理的に当てはまらないことになる。また、2本の望遠鏡を両隣に設置して星を覗く双眼望遠鏡にしても、対象となる星があまりにも遠くにあるため、地上の景色で距離知覚をもたらす視差(パララックス)を認識することはできない。しかしながら、ビノビューでは3次元にみえる。アイピース視野の遠くに夜空がみえ、アイピースの映し出される平坦な像ではなく、まるで一つの窓から遠くの宇宙を覗いているかのような感覚を覚える。明るい恒星や、あれい状星雲のような輪郭が明らかなディープスカイ対象は、遠くの星野の前に浮んでいるようだ。色付きのある二重星なら、黄色の恒星が青い伴星より手前にみえる。

 とりわけ、月をみるときの3-D効果は劇的。高くそびえる山々、クレーターの奥深さの窪みも真にせまる。月が単なる丸い平面でなく、その端から曲線で形成される球体、リアルな風景を眺めている感覚。まるで月を宇宙船の中から覗いているような、“スペースウォーク”の世界。それは想像の域を超え、単眼視ではとうてい味わえない世界だ。

 ビノビューで惑星を高倍率でみたとき、もう一つの楽しみを発見した。双眼装置を少し覗き慣れると、何かが無いことに気づく。「飛蚊現象」である。高倍率で惑星を観測したときに眼の前を横切るようにみえる暗い影(眼の中の物質が起因する)が無くなるのだ。実は影そのものが無くなるのではなく、ある対象を両目みると、左右それぞれの眼に固有な浮遊物のほとんどが脳の働きによって無視される。実際、飛蚊現象に邪魔されることなく、惑星を快適に覗き続けることができた。惑星をより詳細に観測できるわけだ。

 人は天体を双眼で観るためになぜコストを惜しまないのか。まずは、両目をいっぱいに開いて望遠鏡を覗いたときの快適さがある。また、片目で覗くときよりも自然な感覚で星を楽しむことができるのは言うまでもない。

アイピースの選択

 今回、ビノビューを同社のNagler5 16mmで見る機会を得た。大きさは通常のプルーセルアイピースより小さいのに、あの見かけ視界82度を10ミリのアイレリーフで覗ける。Nagler5 16mmのコンパクトなサイズと軽量な本体は双眼装置に理想的だけでなく、その見え味も信じがたいものがある。まるで自分の眼の前にアイピースなど存在せず、無限の宇宙を覗いているかのよう。Nagler5 16mmでみた月はこれまでで最高。アイピースの視野いっぱいに月が広がっているのだが、最も詳細な裂溝や尾根まで十分な倍率でたどることができた。気がつくとほぼ1時間、望遠鏡を他の天体に振ることもなく、立体的にみえる月のあちこちを詳細に探索していた。双眼装置を使ったときの“驚くべき”実体験だ。

 “スペースウォーク体験”を求めて高級アイピースに高額を投じる天文ファンは数多い。そんな天文ファンなら、ビノビューは一度は検討すべき存在である。


千葉県習志野市 菊地保彦

両眼で観察できるビノビューは、長時間対象を見続ても疲れない。
球状星団M13、渦巻き銀河M51、散光星雲M42など、時間を掛けて観測すると細部が見えてくる天体に威力を発揮する。見続けることで宇宙船の窓から天体を眺めているような感覚に襲われ、それがまた味わい深い。



ビノビュー( & ナグラー5 16mm) 宮城県白石市 上西盛聖


上西さんの愛機Nagler type5 16mm 2本確かに届きました。光軸もばっちりで、アイピースを回しても全くズレません。
週末天候も温暖で快晴でしたので山間に軽く出かけてアイピースのチェックをかねて観望してきました。
まず、FC-65に取りつけ、単眼でチェックしましたところ、一見してわかりましたが、82°の視界全域にわたって非常にシャープです。ごく最外周部でわずかに甘いような、そうでないような、という程度で私ごときでははっきり指摘できる収差は見られません。また、印象としてクリアーな感じがするアイピースで大変きりっとした星像です。このシャープネスがほぼ82°全域で実現されているというのは驚くばかりです。
単眼の状態でM81,M82のペアの同一視界、M65,M66,NGC3628のトリオの同一視などを楽しみましたが、この小口径でこれほど見えるのかと感心するほどよく見えました。ある程度空の暗いところでの小口径での楽しみを広げてくれるとても嬉しいアイピースです。多分瞳径がちょうどよいのでしょう。この時期複数の銀河を同一視界に納めるという楽しみがこの視界(2.5°)、この倍率(31倍)で実現できる。まさにNaglerアイピースの本領発揮というところでしょうか。
また春のDeepSkyをC8鏡筒にBinoVue+Nagler type5 16mmで楽しみましたが、まさにスペースウォーク。特にソンブレロ銀河はふと立体に見えるような感がありました。さらには昇ってきたM13を始め、球状星団を見るとこれがいずれもすばらしい眺めです。若干の光量低下は否めませんが、BinoVueとの組み合わせで感じられる立体感と見やすさという点ではまさにベストマッチかもしれません。ドブソニアンでBinoVueを愛好する人がけっこういるというのも実感をもって納得しました。
難点をあげれば、その圧倒的な広視界を全域で堪能するには瞳位置を比較的正確に合わせなければならない点でしょうか。アイレリーフも若干短いので(しかし、そんなにひどいわけではないのですが)、ちょっといいかげんに眼幅の調整をするとせっかくの視界が無駄になってしまいます。もっと最大の難点は、もう狭い視界には戻れないということでしょうか、一度味わった快感は忘れがたいものがあります。
アイピース2本、決して安価ではありませんが、このアイピース2本の見せてくれる空の価値もまた決して安いものではないのじゃないかな、と思いました。

# F2+FC-65はジッツオの三脚につけてデスクトップにもなるお気に入りと化しています。
# 河原でバードウオッチングにも結構活躍します。
# 三脚を伸ばすと普通に使えて150倍でも、あまりストレスを感じません (^^v


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ユーザーコメント

●ビノビューを買ってよかった。マクストフニュートン+Or18mmで月面を眺めると、42度の視界が広々と感じられ、まさに月面上空から両目でクレーターを見下ろしている間隔。これほどまでに双眼んとは見やすく気持ちいいものとは。日頃は天文に興味が無い家内が「ワー月ってアバタだらけだー」と、望遠鏡にかじりついて離してくれない。強烈なインパクトだ。これからも、性能と品質検査にくれぐれも万全を期し、高いブランドイメージを保ってもらい。「テレビューの製品なら大丈夫」という安心感こそが貴社の命。

●1使ってみてしっかりとした造りには満足。他社の製品と比較してBinoVueを選んだ。


●惑星の長時間観測にも眼があまり疲れず、観測意欲もこれまでよりいっそう増してきた。小口径望遠鏡でありながら大口径で見ているような臨場感溢れる性能に感動した。

●テレビューのアイピースといっしょにそれえてみた。見え方、視野の広さ、とても気に入っている。O。フィルターで見たM27あれい状星雲にはとにかく驚いた。写真と同じように(モノクロ)見える。ただ、価格が少し高いのでここまでそろえるのと正直キツイ。

●高価だがすばらしい性能に満足している。

●十分にショールームで見てからの購入なので、とても気に入っている。次はTV102を目標にする。

●やや重いがしっかりとした剛性間で安心して取り扱える。まだあまり試してないが、すっきりとした見え味で、パンオプテック19ミリとの合計価格も高いとは感じない。

●数年前からテレビューのアイピース等の良さを知らされていたが、価格面ですぐに購入できなかった。これから観望から観測へと、高精度の機材が必要となってきたので、思い切って出口側も良いものを求めることにした。一度使ってみると分かるが、テレビュー製品の良さは群を抜いている。今後、少しずつそろえていきたい。本当に思い切って買ってよかった。

●ビノビューは思っていた以上に優れた星像で、暗さも気にならないし、なんといっても非常に楽に観察できることがすばらしい。一度このすばらしさを体験すると単眼に戻れなくなる。いつか、屈折望遠鏡のシャープな像でも観察してみたい。

●期待以上の効果だった。双眼鏡の必要がなくなった。

●木星、土星、月、ともに大感激である。焦点距離10mmのアイピースを付けているが、本ビノビューの装着時、非装着時を比較しても、ほとんど像の劣化がないことが確認できた。いつでも無理なく観れて、翌日も眼の疲れが残らないのが良い。

●ビノビューは素晴らしい。ファーストライトは月齢10のクレーター群。まさに目の前にあるかのよう。また、コントラストも非常に高く感じられる。パンオプティック22ミリ+バローレンズで107倍、214倍だが、口径235ミリのシュミカセには光量的にも十分だと思う。土星、木星も美しい見え味で、とくに土星はC間が楽にハッキリと認識できる。本体の模様や色彩も良く分かる。まだ一夜しか観測していないが、一生忘れない感動のファーストライトだった。

●大変堅牢な造りで、長く使っていける商品と感じている。

●さっそくビノビューで月面を見たが感動した。天文を始めた中学生の頃のわくわくするような気持ちが甦り、本当に本製品を購入して良かったと心から思う。テレビュー製品はあと、ナグラー7mm、4.8mm、パンオプティック15mmの3本と持っているが、見え味・品質感がすばらしく所有する喜びがある。

●期待どおりすばらしい見え味だ。離角の小さな二重性の色の違いまで、単眼では見えなかったものが認識でき感動している。高倍率観察でも分解能はすばらしい。

●工作精度が高く、造りが丁寧。他社商品と比べ、趣味用品としての品位が感じられる。

●話に聞いて想像していたが、購入しての実感は「スゴイ!!」の一言だった。本当に購入してよかった。テレビュー製品は信頼できる。しかし高い。でも性能を考えるとしかたないかも。

●単眼視よりコントラストが向上して惑星面の模様の濃淡が分かりやすくなった。惑星は光量のあるシュミカセとの組合せをメインに考えているが、月面はTV−102との組合せが素晴らしかった。

●使用後、その効果が十分確認でき常用している。品質は良いかもしれないが、高価なので簡単に購入に踏み切れなかった。

●LE5mm、7.5mm、18mmの組合せで使っていますが、愛称はとても良いようです。500倍、760倍で木星、月面を明るくシャープに、しかも両目で見られるとは、とにかく素晴らしいの一言。最良のパートナーが持て近づきつつある火星がとても楽しみだ。

●NP101といっしょに使っている。1.5倍くらいの合焦システムの開発を期待する。

●ナグラータイプ6、タイプ5、プルーセル等を使用しているが、コントラストよくクリアに見える。82度の視界を双眼で見ると迫力がある。テレビュー製品はカールツアイス製品のような価格に見合った質感がある。

●次元がひとつ違うような気がした。実際に見た体験はなかったが、インターネット等のさまざまな情報にふれ、どうしてもほしくなり、清水の舞台から飛び降りるつもりで買った。価格を超えた価値があると誰にでも勧められる。像のコントラスト、解像度の向上のほか、年齢からくる眼の疲労が軽減されるのが特筆すべきこと。火星の眼視もビノビューがベスト。2インチのビノビューが実現したらときたいしている。

●透明度が悪くて今ひとつの夜空だが、パンオプティック22ミリと組み合わせた48倍でのM42は立体感もあり、期待できそうだ。合焦レンズ無しで4倍パワーメイト使用の約100倍、合焦レンズ付きで4倍パワーメイト使用の役200倍での木星は素晴らしかった。難局部の白斑の列らしきもの、GRSの赤い色さえわかるような気がした。今までで最高の木星だった。これから惑星を見るのが楽しくなりそうだ。合焦レンズ無しの5倍パワーメイト使用は少し落ちる気がした。別の機会にまた試してみたい。

●人間の整理に適った、優れた製品だと思う。TV-102iなら等倍で使えるので、なお魅力的。ただ、双眼鏡のように視度調節の必要性について説明書にないのが気になる。

●両目で観察できるようになって月のクレータのスケッチがとても楽にできるようになった。これからも大切に使っていきたいと思おう。

●広視界にできて誠に気持ちがいい。低倍率ニュートン反射用等倍リレーレンズがあればいいと思う。


●7月18日にファーストライトとなった。火星の輪郭がクッキリ見えて精度の高さを感じた。

●高倍率でも光軸ズレがなく、高品質な製品だと思う。

●他社製の双眼装置も他に2台使用しているが、テレビュー社のビノビューは最も見やすく、ごく自然な見え方で、フレアー、ゴーストもなく、すばらしい品質に満足している。

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