■大きくなった接眼部

将来のCCD標準規格と目される「35mmフルサイズ判」をケラレ無くカバーできるドローチューブ（最小内径2.4"=61mm）。左の標準2インチ接眼部と比べ重厚感が際だちます。大型化はまた、耐荷重の拡大、合焦精度の向上につながり、イメージングでのスムーズで正確な操作性のためにも必然の結果です。

（画像は、旧「フォーカスメイト仕様」）

■眼視/撮影用それぞれのアタッチメントが付属

is接眼部（鏡筒）には、すべてのテレビュー接眼アクセサリーの装着に対応する「2"アクセサリーアダプター（写真左）」と、イメージングアクセサリーに対応する「イメージングシステムアダプター」が付属。is接眼部はイメージングに特化していますが、is鏡筒は優秀なビジュアル鏡筒でもあります。それぞれのアクセサリーの装着は、このページ下段のシステムチャートを参照ください。

■接眼アタッチメントは3点止め

is接眼部付属の2種類のアタッチメント（上欄）は、ドローチューブエンドリングの3本のネジにより強固に固定できます。3点止めにより、重量級の機材を安全確実に保持できるのはもちろんのこと、重量を付加してもスムーズな合焦操作が行えるis接眼部の優位性を実感できます。

■傾き調整ができるエンドリング

撮影機材との端面を形成するドローチューブエンドリングは、3組の押し引きネジによって傾斜調節が可能です。ごくわずかな狂いも許されないCCDイメージングいおいて、このチューニングメカニズムが有効になるかもしれません。たとえCCDチップが傾斜していても救済することができます。

■テフロン密着のドローチューブ摺動

従来の2インチ接眼部と同じ形式で、その滑らかな動きは長年の製品実績ですでに定評を確立しています。テフロンシートは接眼体内面のくり抜きに正確にフィットし、ドローチューブとの密着性は手作業で一点ずつ入念に調整されます。

■真鍮リング圧着によるドローチューブクランプ

接眼体上部の2本のネジを締め込むことで、接眼体内面に巻かれた真鍮リングがテフロンシート（画像ではシートを取り外しています）を介してドローチューブを包み込んで圧着する構造です。合焦時のフリクションがリニアに調整できるのはもちろん、フリクション付加時に生じるドローチューブのガタも最小化でき、かつ、確実なロックをも可能にします。摺動式接眼部では最良の素材と構造です。

■ドローチューブ内面処理

余裕のあるドローチューブ内径（φ64.5mm）に加え、遮光ネジ＋艶消し黒塗装で徹底した迷光処理が施されています。このため、is光学系が実現するハイコントラストなイメージをいささかも損なうことがありません。

■サテン仕上げ

いまやテレビュー屈折望遠鏡の標準となった「サテン仕上げ」。キズや汚れに強く目立たないという外観上のメリットだけでなく、サテン仕上げのドローチューブはテフロンシートを介しても、広いフリクション付加範囲と確実にロックができる機能上のメリットもあります。

■デュアルスピードフォーカサー装備

直接焦点イメージングでは、厳格なピント精度が要求されるため、微細な合焦コントロールが必須。新開発のデュアルスピードフォーカサーは、通常速（ハンドル一回転約25mm駆動）に加え、1/10減速メカニズムを合焦軸に同軸で組み込んでいます。微動ハンドルは、ドローチューブをハーフクランプ状態にしてもアソビが生じない屈強な設計なので、重い撮影機材を取り付けてもピントの追い込みが容易です。もちろん、ラックアンドピニオンメカニズム（2"接眼部と同等品）の精密な動きがその根幹にあるのはいうまでもありません。

■デジタルインジケーター対応

接眼部上部2点とエンドリングにある計3本のボタンヘッドネジが、デジタルインジケーター取付のための穴位置を示します（このネジは鏡筒の鉛直方向の目印としても使えます）。デジタルインジケーターは最小読み取り値1ミクロンおよび、10ミクロンの2種類を用意。それぞれRS232CポートでPCとリンクして、ソフトウエア「TVFocus」で繰り出し量の位置データ管理が、Focusmasterを利用すればオートフォーカスも可能です。