株式会社ジズコ

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アイピースの歪曲収差 by Rutten & Van Venrooij、共著 Telescope Optics(p169)


歪曲は広角アイピースでとりわけ重要な収差ですが、まずは直線歪曲と角倍率歪曲の区別を明確にしなければなりません。地上望遠鏡では、焦点面での直線がアイピースでも直線にみえることが必要です。直線歪曲をゼロにするには、次の関係が正立しなければなりません。

y = f ・tan β

「y」は焦点面の軸外しの距離、「β」は光軸からの像角度、「f」はアイピースの焦点距離です。

天体観測の場合、角倍率が視野全域で一定であることが重要です。たとえば、視野中心または周辺に関係なく、二重星の角距離は同じでなければならず、惑星の丸いかたちが変わらないようにしなければなりません。この場合、次の関係が成り立ちます。

y = f ・β

「β」はラジアンで表されます。

角倍率の歪曲がゼロのときは焦点面の直線が糸巻型のように曲がって見え、その湾曲は中心から離れるほど大きくなります。アイピースの直線歪曲と角倍率歪曲の両方を同時に補正することは不可能です。

■ イーソス13mmの最大角倍率歪曲は、その見掛け視界100度全域のどのポイントでも1%未満です...by Al Nagler

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