ラジアン

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ナグラー

アル・ナグラー

  1979年、私がナグラーアイピースを設計したときの目標は、超広視界、視野いっぱいのシャープネス、適度なアイレリーフをすべて独自な方法で実現することでした。それには、サイズ、価格、重量を犠牲にせざるをえません。天文ファンが「スペースウォーク」を体験し望遠鏡の性能を劇的に向上させるとはいえ、一桁違う価格のアイピースを選んでくれるだろうかという疑問もありました。さいわい、生涯「観る楽しみ」を持ち続けるのであれば十分な投資効果があると天文ファンは判断してくれたようです。

 最近は、多くの天文ファンがメガネを掛けて観望するようになりました。「ナグラー」のコンセプトを利用して「バロー」系を組み込んだ短焦点・ロングアイレリーフ・アイピースもあります。しかし、テレビューは広視界とアイレリーフのトレードオフを独自な方法で解決することを試みました。視界を60度(1 Radian = 57.3度)に、アイレリーフを20mmに統一。新開発の高さ調整式アイガード「インスタアジャスト *」に加え、ナグラーコンセプトを発展させることで、視野いっぱいのシャープネスを確保しながらも、ディストーションやゴーストのない像を実現しました。いずれも惑星観測には重要な要素です。

 インスタアジャストは、ロングアイレリーフのアイピースをメガネを掛けないで覗くためにテレビューが開発した新しいアイガード調整機構です。2重になったスリーブの外側がクリック式に上下し、迷光を最小限に抑えると同時に、目の位置を理想的な射出瞳にすばやく合わせることができます。外スリーブの最上部には、メガネを掛けて観測する人のために折り畳み式のアイガードが付いています。

 他のシリーズ同様、レンズには全面マルチコートや内部反射防止塗装が施され、外スリーブには持ちやすさを配慮したグリップリングを装着。3mmから14mmのレンジをすべて同焦点に設計しました。14、12、10、8mmは6枚構成、6、5、4、3mmは7枚構成です。ラジアンは、すべての天文ファンが、この焦点レンジでのあらゆる対象を楽しむための新しいコンセプトです。……Al Nagler


瞳ガイドプレート伸ばしたとこ縮めたとこ

* インスタアジャスト見口には、瞳ガイドプレートが付属します。これにより、簡単に瞳位置を最適化でき、視野のブラックアウトや不正な色収差の発生など、不適切な覗き方によるトラブルを解消することができます。なお、瞳ガイドプレートはメガネを掛けての観察には使えません。




ディオプトロクス対応

ラジアンはメガネを掛けたままでも楽に覗けるアイピースですが、メガネ以上に乱視補正効果のあるディオプトロクスを使うことで、一層その性能を引き出すことができます。

ビノビューにも好適

接眼部への過負担を与えることなくビノビューが使えます。双眼視により、ラジアンの持つ色彩表現の豊かさ、高いコントラストがさらに際だちます。ちなみに、見掛け視界60°は、一般的な双眼鏡では広角タイプに分類されます。




● 現代のオルソスコピック


・曖昧だった「オルソ」の意味

「オルソ(Ortho)」とは、”歪みが無い”という意味をもつ言葉です。光学系にオルソと名付けられたのは「オルソメター*」という(写真用)レンズタイプが最初でした。アイピースで初めて「オルソ」の名が冠せられたのは”ケルナー”でしたが、その後に登場した”アッベ”タイプが取って代り、現在にいたるまで「オルソ」と呼称されていることはご存じのとおりです。このように「オルソ」は特定のレンズタイプを指す固有名詞ではないので、”プローセル”を「オルソ」と称した例もありました。しかしながら、”アッベ”また”プローセル”どちらも歪曲収差はかなり残存しています。これは、直線のある景色を観察すれば直ちに判断できます。望遠鏡光学の世界では「オルソ」の概念はとても曖昧に適用されていたといえます。
* 「オルソメター・タイプ」は、現在でも4x5(しのご)判など、大判カメラの標準レンズ(4x5判で焦点距離210mm前後)の代表的な構成です。

・「オルソ」を超えたアイピース

ラジアンは、直線の歪曲がほとんど無い星像が「オルソ」の名に値することはもちろん、非点収差をはじめ諸収差が極めて良好に補正されています。しかも、F4クラスの短焦点光学系ともマッチします。過去のオルソ・アイピースはもとより、正規の「オルソ」の概念を超えた性能を備えています。しかも、見掛け視界60°の準広角、20mmのロング・アイレリーフなど、「現代のオルソ」としての「かたち」も具現化しています。


● ラジアンの実力

そのシャープな結像性能により、望遠鏡の性能チェックに最適なアイピース。高性能な望遠鏡で見る色彩を伴った微光星の粒立ちは、60°の視野端にまで広がります。また、一見してエッジの立った惑星像は、表面模様が艶やかで色彩感豊富に観察できます。たとえば、ノーブランドの“オルソ”と木星面を覗き比べれば、大きな違いに驚かされるでしょう。ラジアンは優れた望遠鏡の限界性能を引き出すアイピースです。


● ワンポイント クローズアップ

先頭に発散系を持ったアイピースは散乱光への対策が重要です。左はラジアン6mmの例。各フリンジのナイフエッジ処理はもちろん、3群からなるスマイスレンズ中間にバッフルまで設けた徹底した対散乱光処理を外面からうかがうことができます(右のストロボ光による写真では、内部のバッフル構造が判りやすいと思います)。像のシャープネスを決めるのはその光学性能ですが、散乱光の過度な発生はコントラストの低下に直結してしまいます。特に焦点距離の短い3mm〜6mmは、望遠鏡実装時の瞳径が小さくなり、かつ明るい月・惑星をターゲットにした場合、対策が不完全なアイピースでは射出瞳の外側に明るい輪が現れ、像と一緒に目に入ってしまいます。これでは微妙なニュアンスは失われてしまいます。ラジアンのこうした構造は、高い光学性能を引き出すための当たり前の処理なのです。




ラインナップ

製造中止モデル

特 価


ディオプトロクス
乱視に悩んでいるが、眼鏡を
掛けたくないユーザーのために



● ラジアンデジカメアダプターセット (リングとホルダーのセット)

平坦な像面、直線の歪曲が無い視野、アイレリーフの長いラジアンは、コンパクトデジタルカメラを使ったコリメート撮影用レンズとして素晴らしい適正を示します。このアダプターをラジアンに装着して撮影すれば、最高の撮影成果が得られます。なお、インスタアジャスト機構をロックする必要があるため、アイピース本体をホルダーに差し込んで固定します。リングサイズは、デジタルカメラの大きさに合わせて、3種類を用意しています。

ラジアンデジカメアダプターセット (リングとホルダーのセット)

特 価

28mm径ラジアンカメラアダプターセット 8,640円

 ● 28mm径アダプターリングのみ 各4,320円

 ● ホルダのみ 各4,320円